一般社団法人日本朗読検定協会 公式メールマガジンにいただいたご質問より


ペンネーム:悩める子羊さん
 

質問:
朗読会で読む本は、どんな基準で選べばいいのでしょうか?

自分が読みたい本がみつかりません。

聞き手に関心をもってもらえるような本を選べばいいのでしょうか?

朗読しやすい本ってあるのでしょうか?

関西弁ばかりの朗読もありなんでしょうか?


とのご質問をいただきました。

このご質問に、朗読検定(R)認定プロフェッサーの赤須薫さんが回答しました。


【回答1】
 

悩める子羊さん、ご質問有難うございます。(朗読に対して真剣に考えていらっしゃるのが伝わってくるペンネームですね。)

朗読会で読む作品で悩まれているのですね、「どんな基準で選べばいいのでしょうか」というご質問ですので、あなたが初心者であると想定して基本的なことからお話ししますが既にご承知のことだったらごめんなさいね。


まず、参加する朗読会がお客様にチケットを売ったりする有料の会の場合は朗読する作品の著作権がどうなっているか調べる必要があります、著作権の保護期間にある作品は著作者の許可を得なければならず、場合によっては使用料や使用条件(作品をカット出来ない等)が発生する場合もあります。(無料の発表会などなら基本問題ありません。)著作権の切れている作品を選べばこういった手間が省けます。


朗読会の持ち時間が決められている場合は時間制限もしっかり意識しましょう。


「聞き手に関心を持ってもらえる」作品を読めればこれに越したことはないですが、お客様が不特定の集まりの場合は関心も十人十色ですから全員にピッタリくる作品を見つけるのは難しいですよね。プロやかなりのベテランでない限りお客様が何を聞きたいかを考えるより、「自分は何を伝えたいか」を考えることから始めましょう!(ただし、朗読会が病院で入院患者さん向けに開かれるとか、介護施設で高齢者向けに開かれる場合などは死に関する内容や希望が持てない暗い終わり方の作品は遠慮する等、聞き手に対して配慮が必須な会もあります。)


「朗読しやすい本」はあると思います、「声に出した時読みやすい文章」逆に「黙読するには素晴らしいけれども、声に出して読むには難しい文章」もあります。これは自分で実際に声に出して読んでみて、自分の技術の程度や個性との相性を確かめるしかありません。


「関西弁ばかりの朗読」は悩める子羊さんが‘関西弁ネイティブ’なら大いに結構だと思います!私も是非聞いてみたい!(東京出身で方言を持たない私には‘方言ネイティブ’の方言朗読は憧れです。)ただし、あなたが‘関西弁ネイティブ’でないなら全編関西弁の作品を聞き手に心地よく読むのはハードルが高いと感じます。


さて最後に、私には悩める子羊さんの質問は今までこのメルマガに寄せられた朗読に関する質問の中で回答するのが一番難しいと感じられました。それは何故かと言うと、「自分の読みたい本がみつかりません」というのは「自分が伝えたいことがみつかりません」と置き換えられる様に感じたからです。

朗読は単に「声に出して読む」ことではなくて、「自分の声を通して自分の作品解釈を読み伝える」ことですから、その根っこには読み手自身が作品に感動し、‘この感動を自分の声を通して誰かに伝えたい!’という衝動を感じていなければなりません。(少なくとも私はそう考えています。)その感動や衝動は誰かが教えたり強制したり出来るものではありません。

朗読は(多くの芸術がそうであるように)感性と技術の融合です、‘感動する心’や‘それを‘誰かに伝えたいと言う思い’は感性にかかわることで、感性は他人が教えられるものではありませんよね。発声方法や、滑舌矯正、間の取り方や緩急の付け方などは技術的なもので、方法論が在り、教えられるものです。


つまり、迷える子羊さんの「自分の読みたい本がみつかりません」という悩みはその感性に関わる深い悩みだと感じたので回答が難しいなと感じたのです。


でも、くれぐれも誤解しないでくださいね、自分が伝えたいことも見つけられないなんてダメだと言っているのではありません。むしろ、逆で「自分が伝えたいことは何のだろう」と探し悩んでいる子羊さんの姿勢は大変誠実で、私はその悩みにこそ豊かな感性を感じます。


日頃から気軽に色々な朗読会を聞きに行くのはお勧めです、多くの朗読を聞くうちに「私もこれを読んでみたい」「私ならこんな風に読むのになぁ」と言う作品に出会えると思います。また子どもの頃好きだった童話等を思い出してみるのはいかがでしょうか、自分が好きな物語のルーツ、傾向が分かったりしますし、子供向けの童話でも大人向けの朗読会で使える作品は多いと思いますよ。


長文お付き合い下さりありがとうございました。

朗読会上手くいきますように!



回答:朗読検定(R)認定プロフェッサー 赤須薫



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