一般社団法人日本朗読検定協会 公式メールマガジンにいただいたご質問より


ペンネーム:発声練習さん
 

質問:

放送部の生徒とともに勉強中の、ペンネーム「発声練習」です。

生徒の悩みです。


文の最初1文節程度は、張った通る声が出るのですが、2文節あたりから息が抜けてしまい、最後の文節は、はぁ〜 と言う感じで、脱力した印象になってしまいます。


アドバイスをよろしくお願いします。


とのご質問をいただきました。

このご質問に、朗読検定(R)認定プロフェッサーの5名が回答しました。


【回答1】
発声練習さん、こんにちは!
放送部で勉強されているとのことで、ご自分の声を客観的に聴いて分析されていますね。
声に力があるか、息をちゃんと使えているか、しっかり自己分析されているのがまず素晴らしいことだと思います。

さて、最初は張った通る声が出るけれども途中から息が抜け、最後には脱力してしまうというお悩みですが、呼吸のコントロールがうまくいっていないことが原因のように思われます。
発声練習さんは、「発声練習」はもちろんされていると思いますが、「呼吸」の練習はされていますか?
腹式「発声」がよいと言われますが、じつは腹式発声を身につけ身体の筋肉で呼吸をコントロールできるために先に腹式呼吸を身につけることがとても重要です。

練習法としては、まず、身体に左右の傾きや前後のゆがみがない状態(おなかを出さない!お尻を出さない!)でまっすぐ立ちます。
※これ以後は、力を入れていいのは下腹部から下の部分、上半身に力が入って来たらリラックスするよう体操などしながらお続けください。

’戮涼罎梁を全て吐きます
∩瓦涜を吐いたら苦しいから息を吸いたくなりますよね!息を吸う時は下腹部のを意識し、「膨らませた風船をそのまま飲み込んで大腸まで届かせる」ように、広く開けた気道を通ってまっすぐ、なるべく下に息を吸ってください。
Bを吸い切ったら一瞬、それを体の中でキープ
ぢ臘欧砲△詆船は萎ませないよう、下腹部から背中に掛けては広げた状態を保つよう意識しながら、まずは10秒使って、同じ分量・10秒で全ての息を吐ききることを大切に息を吐きます。(「スー」っと音を出し、上の歯と下の歯の間から吐くようにすると、吐く息の量が一定かどうかわかりやすいです)
ヅ任きったら、,北瓩辰瞳り返しです。

慣れてきたら、△慮撞曚魑曚時間をどんどん短くし、い了続して吐く時間は20秒、30秒とのばしていきます。

これにより、一定時間安定して息を吐くことが可能になります。
それから、吐く息に乗せるだけのイメージで声を出します。
安定した呼吸には安定した声が乗りますから、最後まで同じように張りのある声が出るようになると思います。

大きな声を出さないので、どこでも毎日続けられる練習です。
「大腸に飲み込んだ風船」を意識することで、発声に必要な腹筋・背筋がだんだん付きますし、吐く秒数を多くすると、一呼吸で読める文節量が増えます。「短く切って読みたい」「長い文章を一気に読みたい」というように、思い描いた朗読プランを実現出来る身体が手に入ります。
どうか、試してみてくださいね!



回答:朗読検定(R)認定プロフェッサー 石橋玲



【回答2】

ご質問ありがとうございます。

息が続かない、という事でよろしいでしょうか。

作品によっても一文の長さが大分違うので、どのくらいの長さで苦戦されているかにもよりますが、

アプローチとしてはおおまかには2つの方法があると思います。


・息が長く続くように訓練する

・一文の中で「踏み直し」を効果的に使う


まず、呼吸を長くするパターンです。

「2文節あたりから息が抜けてしまい」という事は、

1文節目で大量に息が漏れてしまっている可能性があります。

なので、均等な強さで息を吐き続ける訓練などしてみると良いと思います。

「s」で歯の隙間から息を少しずつ漏らしていくような感じで、

15秒ほど吐き続ける、みたいな事をやってみるといいかと思います。

吐ききったら自然に空気が入ってくるので、また吐く、それを繰り返す感じです。

呼吸は継続訓練で深く、長く出来るので、トライしてみて下さい。

ただし、無理は禁物、苦しくなったら無理せずやめましょう。

少しずつ少しずつ、です。

また、口をホース、空気(言葉)を水だと思って喋ってみると良いと思います。

1文節目で大量に水が出すぎて、残りの水の量が減ってしまってるのが現状のイメージ。

ホースの先を握りつぶして水量をコントロールするように、

出ていく空気の量をコントロールすることで、後ろの方の文節まで空気が保持できます。


続いて、一文の中で踏み直しを効果的に使う、という方法です。

「踏み直し」というのを他で聞いたことがないので私の造語かもしれませんが、

長い文章の時に、適度に音を持ち上げる、あるいは強調する箇所を作って力強さを文末まで保持する事をこう呼んでいます。


例文で説明します。

僕も読んでて「長いな一文が(笑)」と思った、夢野久作『老巡査』の冒頭部分です。


「外套の頭巾を外して、シンカンと静まり返っている別荘地帯の真夜中の気はいに耳を澄ましたが、やがて手袋のまま外套の内ポケットを探って、覚束ない手付きで老眼鏡をかけながら、よく見ると、それは金口の巻煙草の吸いさしを、短かい銅線の切端の折れ曲りに挟んで、根元まで吸い上げた残りであった。」


これは一息ではさすがに難しいので、ブレスのポイントをうまく作る必要があります。

また、日本語は一文の中で音が高い方から低い方へ落ちていく構造なので、この長さをずっと落ちていくと、息は続いても音が出しにくく、力が弱まってきます。


そこで例えば


外套の頭巾を外して、

シンカンと静まり返っている別荘地帯の

真夜中の気はいに耳を澄ましたが、

やがて手袋のまま外套の内ポケットを探って、

覚束ない手付きで老眼鏡をかけながら、よく見ると、

それは

金口の巻煙草の吸いさしを、

短かい銅線の切端の折れ曲りに挟んで、

根元まで吸い上げた

残りであった。


と細かくブロックに分けます。

そして、ブロックの頭で音を高くする、あるいは強めに読む、という事をやります。

(変な所で切ると、文章の意味が崩れてしまうので、読み込みが必要です。)


すると、ブロックの頭ごとにエネルギーが補充されるので、力が弱まりにくくなる、という技です。

このブロック分けでも力が続かない場合は、


外套の

頭巾を

外して


と、本当に文節ごとに力をいれていく(踏み直す)ことをやってみるとよいかと思います。

ただ、余りに細かく踏み直すと、文章全体がごつごつした印象になるので、

だんだんブロックを大きくしていけると良いと思います。


なんにせよ、継続は力、です。



回答:朗読検定(R)認定プロフェッサー 西村俊彦





【回答3】
声の出し方が、胸式になっていませんか?
腹式呼吸を練習してみましょう。
腹式呼吸の基本は、息を出して出して出して……
お腹をへっこませて、出し切りましょう。
一滴残らず出し切ったら、吸おうと思わずリラックスです。
鼻から花の匂いを嗅ぐように、お腹の下腹にスポンジが入っているイメージをし、スポンジを膨らませてください。
そして、息を長く出す練習、短く切って出す練習、など息のコントロールして出す方法をマスターすることです。
腹式呼吸で、しっかりコントロールした声が出せるようになれば、途中で抜ける声にはなりません。
腹式呼吸は最初のうちは難しいかもしれませんが、練習すれば自然にできるようになります。
毎日少しずつ練習してください。


回答:朗読検定(R)認定プロフェッサー 古賀正美



【回答4】
「発声練習」さんご質問ありがとうございます!
放送部の指導を担当されているのですね、‘生徒とともに勉強中’と書かれていたので朗読やナレーションなどは本来のご専門分野ではないのかもしれませんが、もしそうであっても、こうして質問をお送りくださる真摯な先生に指導を受ける生徒さんたちは幸せですね。

さて、文の終わりまで正しい発声で声がキープ出来ず、最後は脱力した印象になってしまうということですが、単純に考えれば息が続かないという事ですから先ずは腹式呼吸での発声、ロングトーン(「あー」と一定の強さで安定した声を長く続けて出す)練習などで基礎を身につけることが必須だとは思いますが、それと並行して次のような練習はいかがでしょうか。

「最初1文節程度は、張った通る声がでるのですが、」と書かれていたので、それを活かした練習です。1つの文を文節(文法的に正確でなくても構いませんので意味の切れ目)で切り、その区切り(文節)の頭の音を常に言い直すように強く言う練習です。

「おかしなはがきが、ある土曜日の夕がた、一郎のうちにきました。」という文を例にします、以下の様に分けて赤字の部分を意識的に強く発音する練習をしてみてください。

かしな がきが る ようびの うがた ちろうの ちに ました

どの文節も最初の1文節と思って発音してみれば出来ると思いますよ、最初のうちはぶつぶつ切れてがくがくし、なめらかに読めないかもしれませんが、それで構いません。先ずは、この読み方を繰り返して声を当てて行く感じをつかんでみてください、そこから少しずつ文節の間をつなげて自然になめらかに読むことを意識していきましょう。
実際にお会いしているわけでは無いので、この方法が生徒さんにぴたりと合うかどうかはわかりませんが、一つの方法として試してみていただければと思います。
分からない事などありましたら、またメール下さい。


回答:朗読検定(R)認定プロフェッサー 赤須薫



【回答5】
最初の1文節で息を使い過ぎていませんでしょうか?
最後の文節まで息を均等に使う意識を持ってみては如何でしょうか。

それから、声を支える腹筋の力がまだ弱いように感じます
体幹トレーニングや腹式の発声練習を朗読前にされると良いと思います。
(ちなみに…上体を起こす腹筋は朗読にはあまり効果がありません。下腹部中心のトレーニングや抗重力筋を鍛えて頂くと効果が早く現れます)


回答:朗読検定(R)認定プロフェッサー 井上まい




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