一般社団法人日本朗読検定協会 公式メールマガジンにいただいたご質問より


ペンネーム:みぽさん

ご質問:「話すように読むには?」

話し方の教室に行っていますが、読み方が平板で、
読んでいるようにしか聞こえない
(実際に読んでいるのですが…)
と言われます。
自分としては話しかけるようにしているつもり
なのですが、どうすれば、良いか、悩んでいます。
特にニュース原稿のようなものだと、特に平板に
なっているようです。


とのご質問をいただきました。

このご質問に、朗読検定(R)認定プロフェッサーの7名が回答しました。


【回答1】
みぽさん、初めまして。朗読検定(R)プロフェッサー&元NHKキャスターの國清朋子と申します。
私がNHKニュースキャスターの新人時代に、同じような悩みがありました。

その時の先輩からの教えは、

「いったん、原稿はメモと考えて、近くにいる友達に情報を教えてあげる気持ちで、会話口調で伝えてみて下さい」

でした。
私の生徒さんでも同じ悩みを持っていた方が多かったので、この先輩の教えを基にしたトレーニングを行い、生き生きとした伝わる読み方へと改善できましたよ。
ご参考になればうれしいです。


回答:朗読検定(R)認定プロフェッサー 國清朋子




【回答2】

みぽさん、初めまして。朗読検定(R)プロフェッサー&ヴォイスコラージュプロジェクト主宰の金野和弘と申します。

伝えるということと、読むというのは意識が異なります。


伝えるように読むということは、
一度助詞を外して外人のように、一生懸命伝えるように読んでから、元に戻して読んでみてくださいね。



回答:朗読検定(R)認定プロフェッサー 金野和弘

ヴォイスコラージュプロジェクト



【回答3】
みぽさん、初めまして。朗読検定(R)プロフェッサー&女優の近藤未緒子と申します。
読む時に、自分の頭の中で映像が見えていますでしょうか。見えていれば、その実況中継をするだけです。
あとアプローチとして、まず原稿をすべて自分の普段の話し言葉でやってみて、それを近くにいる人、家族なり友人なりに聞いてもらうつもりでやってみる(実際に聞いてもらってもいいと思います)。

それで伝わったら、原稿の文言に戻すという作業もありかと思います。
私は名古屋人なので、すべて名古屋弁でやってみたりします。


回答:朗読検定(R)認定プロフェッサー 近藤未緒子




【回答4】
みぽさん、初めまして。朗読検定(R)プロフェッサー&声優の綾瀬マリアと申します。
「読み方が平板で読んでいるようにしか聞こえない」という現象は、
向上心のある方が、ある時フッと突き当たる悩みですよね。
原因はいくつかあります。

現代語…つまり「若者言葉」が、平板化した読み方に進化している事も理由のひとつです。
テレビのバラエティー番組などの喋り方で、特に若いタレントさんの喋り方は参考にしない方がいいです。
もし、テレビ(身近なので)を参考にする場合は、ドキュメンタリーなどの番組ナレーションを参考にするといいでしょう。
ナレーターの方も、日本の中で指折りのベテランが担当する事が多いのです。

訓練の方法ですが、一度、ぬいぐるみなどを目の前に置いて、
誰かに話しかけるように読んでみるのも、簡単にすぐ出来る良い訓練になります。
また、自分の声を、スマホのレコーダー機能で録音して聞いてみるのもいいですね。

読んでいるようにしか聞こえないというご指摘と、
平板で読んでいる。というご指摘は、
必ずしも「平板だから読んでいるようにしか聞こえない」というイコールではありません。
平板の読み方でも、語り掛けるように話すことは可能だからです。

ニュース原稿であるならば、原稿の内容によりますが、
災害系ですと無機質に読む傾向がありますので、
いかにも読んでいるように聞こえるのは当然なんです。
改善したい場合、一度、難しいとされる「ニュース原稿」から一度離れて、
題材選びを慎重にしてみましょう。

なるべく情景の浮かぶ、自分の経験したことがある内容や場所など、
さも自分が経験した事のような題材で原稿を選んでみると・・・
驚くほど変わります!

言葉は、感情によってその色味が変化しますから、
心にどんな風景や情景が浮かんでいるかで、
声に色が付いていくのです。

後は、原稿を読んでいるみぽさんご自身が、その原稿の内容を理解しているかどうかです。
理解していて、誰かに「伝えたい」と思う気持ちがあれば、
読み方は俄然変化するはずです。

伝える気持ちが少ないと、アウトプット(誰かに伝える)ではなく、
単なる音読・読書のインプットでしかない為、
話す(=伝える)ではなく、音読(=自分に取り入れる)だけになるのです。

・内容を理解し、心の中に情景(イメージ)を持つ。
・誰かに「伝えたい」という気持ちを持つ。

是非試してみて下さい。


回答:朗読検定(R)認定プロフェッサー 綾瀬マリア

綾瀬マリア プロフィール
綾瀬マリアの、カンタン!見るだけ!読み聞かせ検定初級 合格対策講座 動画講座



【回答5】
みぽさん、初めまして。朗読検定(R)プロフェッサー&フリーアナウンサーの大原純と申します。
話すようにということですが、まず文章を読むという意識から変えてみましょう。

文字や句読点にとらわれていませんか?

もちろん書かれていることを、間違えずに正確に読むということは大前提です。
ですが、伝えたいことやわかってもらいたいことを理解してもらいたいと思って、
書かれていることを小さな子どもに伝えるつもりで読んでみてください。

書かれている言葉を、一旦話し言葉に変えて伝えてみるものいいでしょう。
そういった練習から、伝えるということを意識して読んでみてください。
技術的なことを言えば、抑揚の付け方や卓立をもっと意識して、ということになりますが
まずは、「書かれている内容をどんな風に話すと伝わるのか」ということを考えてみるといいですね。


回答:朗読検定(R)認定プロフェッサー 大原純




【回答6】
みぽさん、初めまして。朗読検定(R)プロフェッサー&朗読家の山木梨可と申します。
ご質問、有難うございます。
普段お喋りしている時には、自分が伝えたい事、聞いてもらいたい事を話している訳です。

つまり自分の頭で考え出された言葉、要するに自分の言葉、自分の文章として声に出しています。
ですから、自然に伝えたいワードがプロミネンス (立たせる)されていたり、緩急や抑揚も考えなくても自然に内容に合ったものになっているのです。

読むと平板になるというのは、文字面だけを追って綺麗に読むだけに気を取られているということになっていないでしょうか。
内容が自分のものになっていれば、話している時のイントネーションに近づくのではないでしょうか。

短めの一文を覚えて、原稿を見ずに空で言ってみて下さい。話すに近づくかと思います。
特にニュースの原稿が平板になっているとありましたが、ニュースにはいつ、だれが、どこで、どうしたというような伝えないといけないワードが多く含まれています。

例えば、みぽさんがお友達に明日の待ち合わせ時間を伝える時に、自然にその時間をゆっくり言ったり、少し大きく言ったりしていませんか?それが「話すように」にということかと思います。

また、話している言葉は、文の頭や単語は一音目からしっかりと発声されていますが、読む時には二音目強調(一音目が弱くて二音目から聞こえて来る)になる方もおられます。それはまだ読んでいる状態なのだと思います。
上手く伝えられたかわかりませんが、ご参考になりましたら幸いです。


回答:朗読検定(R)認定プロフェッサー 山木梨可



【回答7】
みぽさん、初めまして。朗読検定(R)プロフェッサー&読み聞かせ講師の鈴木有子と申します。
ご質問、有難うございます。


どうしても平板になってしまう場合は、自分ととても親しい人を思い浮かべて、その人に話しかけているつもりになって話してみるといいと思います。
実際に知っている人を思い浮かべると自然な話口調になると思います。



回答:朗読検定(R)認定プロフェッサー 鈴木有子




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