(社)日本朗読検定協会 公式BLOG

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リズム

メルマガへのご質問 「独特の節が付く」


一般社団法人日本朗読検定協会 公式メールマガジンにいただいたご質問より


ペンネーム:さくら
 

質問:

朗読初心者です。

テープにとって聞くと、何か独特の節が付いているように思います。

一生懸命になればなるほど、また淀みなく読めたと思う時ほど、リズムというか節というか気になります。

気をつけていても、いつの間にかそうなっています。

どうすれば良いでしょうか。


とのご質問をいただきました。

このご質問に、朗読検定(R)認定プロフェッサーの2名が回答しました。


【回答1】
初心者でいらっしゃるとのことですが、ご自身の朗読をテープにとって聞き直していらっしゃるのですね。
とてもよい習慣と思います。
さて、一生懸命読めば読むほど、淀みなく読めたと思う時ほど、独特のリズムが気になるとのこと。
私から申し上げたいと思うことは、
「上手に読もうと思わないでください。」ということです。
ご承知の通り、朗読は聴き手のためのものです。
聴いてくださる方に伝わる朗読は「上手な読み」ではなく、聴き手をその作品のせかいに誘ってくれる読み」であると考えます。
読む前にまず今一度作品を読み直してみてはいかがでしょう。
作品の舞台は「いつ?」「誰の」「どんな」情景を描いているのか、

すでに試みていらっしゃることと思いますが、細部まで読み直すと、また新たな発見がきっとあると思います。
あるいは他の方と一緒に目を通されるのも良いと思います。見過ごしていたことに気づいたりします。
具体的な時代背景、舞台(地名)が出ているのでしたら、時間が許せば訪ねて見られるととても効果があります!
ぜひもう一度、作品の世界にご自分を委ねてから朗読なさってみてください。

きっと違いに気づかれると思います。


回答:朗読検定(R)認定プロフェッサー 藤野篤子




【回答2】

さくらさま、ご質問ありがとうございます。

独特の節、ついちゃいますよね。

一生懸命になればなるほど、そうですよね。

何年やっていても、節が一度染みついてしまうとなかなか脱出が難しいと思います。


まず、自分の節が気になる、という所、大事だと思います。自覚的であること、気付けているということがまず、脱出への一歩だと思います。

自分の節、癖がどのようなものかを知ること、それに注意していくこと、だけでも大きな一歩かと思います。


よくある節としては、文章の構造を無視して、単語を強調してしまう、などのパターンですが、

さくらさんの「節」はどのようなものでしょうか。


日本語の構造として、文章の最初の言葉が音が高くて、続く毎に段々音が低くなっていく、というのがあります。

内容の切り替わりだったり、特に大切な情報の時に音を再び高くしていく構造が基本かと思います。

なので、上がり下がりが頻繁に出てくると、文章自体に多くのうねり・波が出来て、それが節になっていくパターンが多いです。

うねりが多いのであれば、文章の構造を見直して、必要ないうねりを削っていくといいかもしれません。


また、普段自分が会話をする時など、そのような節はあまりないのではないかと思います。

普段の自分の喋りを、ある程度ベースに考えていくと、節が減るかもしれません。


あとは、「変な節がなくて好きだな」と思える人の朗読を聴いて、一度、それに合わせて真似して読んでみる、というのも効果があると思います。

良いものは積極的に盗んでいくと、上達も早いですよ。



回答:朗読検定(R)認定プロフェッサー 西村俊彦

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NHK全国大学放送コンテスト&朗読の7つの要素

村山です。
先週の土曜日は京都で、

第32回 NHK全国大学放送コンテスト

私は、本選審査員として、
朗読部門の講評を担当させていただきました。

各部門の優勝者は、下記の通りでした。

■アナウンス部門第1位
同志社大学 福吉貴文さん

■朗読部門第1位
早稲田大学 布施恵海さん

■ラジオドラマ部門第1位
東北大学 学友会放送研究部 「Lead」

■映像番組部門第1位
神戸大学 放送委員会 「全国大学電車ごっこ選手権大会決勝戦」

優勝者、入賞者のみなさん、
受賞おめでとうございます!

さて、コンテストの審査を通じ、
感じたことを書いていきます。

朗読には、下記、
「7つの要素」があるのをご存知ですね。

1.滑舌
2.アクセント
3.抑揚(イントネーション)
4.プロミネンス(強調)
5.リズム(緩急)
6.間
7.フレージング(区切り)

です。

この中で、
自習でも、成果が出しやすいものが、

・滑舌
・アクセント

自習では、成果が出しにくいものが、

・抑揚
・プロミネンス
・リズム
・間
・フレージング

となります。

朗読は、誰でも手軽に出来るので、
自己評価、自習だけで読む人が多いのです。

・・・でも、目的は?

というと、

他人に、文字で書かれた内容を、
伝える目的で読む

ですね。

他人に伝わる、という事は、
つまり、客観的評価で、

「よく伝わりました」

と、○をもらう事です。

この客観的評価も誤解されている人が多く、
ご両親、ご家族、知人や友人など、
親しい知り合いであれば、
評価にプラスのバイアス(偏り)が掛かる場合が多いのです。

「(息子(娘、孫)だから)」
「(親友だから)」
「(自分の生徒だから)」

など、無意識的か意識的かを問わず、
個人的感情に基づいて、褒めることしかしない、
というケースです。

また、「厳しければ良い」というものでもなく、
指導の専門家でないと「的外れなアドバイス」になります。

だから、
 
バイアスの掛からない、
指導の専門家の客観的評価を受ける事が、
「上達の近道」なのです。

この事があって、朗読検定という、

全国どこでも、老若男女誰でも受けられる、
朗読の専門家による客観的評価

を作ったのです。

※「検定」というと、部品や製品の検査みたいに、
「良い」「悪い」を決めつけるように聞こえがちですが、
朗読の基礎力や応用力を測り、
あなたが意図した表現ができているかがわかる、
「朗読のテスト」です。

今回のコンテストでも思ったのは、
声色を含む、感情表現だけで表現しようとしている人が、
非常に多かったこと。
ここは大変残念でした。

彼らは、本当に優れた才能と感性を持った人たちです。

ですから、声色や感情表現だけでなく、
文章中の、どの言葉を立てるか(強調するか)

そして、

どこで区切るかをしっかり考えて、
それが、どういう差を生むかも知って欲しい、
そう思いました。

ここで書いたことを、
東大、京大などの超一流国立大や、
難関私大の学生たち300名以上の前で、
お話してきました。

そんな優秀な人たちに、

「メモをとってください」

と言ったら、みんなメモをとってくれたので、
気持ちよかったです。(笑)


さて、朗読検定は2016年1月からは、

冬期(1〜3月)
春期(4〜6月)
夏期(7〜9月)
秋期(10月〜12月)

四期で課題が変わるようになります。

2級試験も年4回(2月,6月,10月,12月に実施)

に増え、受検人数の制限も無くなり、
より多くの方に受検をいただけるようになります。

今後とも、応援をよろしくお願いいたします!
プロフィール

代表理事

1970年大阪市生まれ。TBS系列で、TV・ラジオ番組の制作、ナレーター・声優事務所の営業マネージャーを経て、日本朗読検定協会設立に携わる。朗読検定(R)開発者。(一社)日本朗読検定協会 代表理事。NHK全国大学放送コンクールでは、第30〜35回の6年連続で本選審査員を務める。実父は文楽の三味線奏者、鶴澤清治。(重要無形文化財保持者/日本藝術院会員)親戚に、同じく文楽の義太夫、六代目竹本織太夫がいる。

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